
こういう短めのSSは
トイレの中で読むのにちょうどいいんです
1 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2010/12/27(月) 13:04:30.49 ID:VvMFstjr0
女「殺させてもらうぜ」
男「今日は銃殺するつもりなのか」
女「そうだよ」
男「本物の銃初めて見た。ちょっと触らせて」
女「いいよ。かっこいいでしょ。高かったんだよ?」
男「とりあえずこれは警察に届けるからな」
女「えー、私逮捕されちゃうよ!」
男「今日は殺さないって約束してくれたら届けるのやめる」
女「仕方ないなー。じゃあ明日殺すね?」
男「いいよ」
35 1 2010/12/27(月) 17:12:22.43 ID:VvMFstjr0
女「やっぱりかえろうよ………」
男「女がさそったんだろうが」
女「そうだけど……」
男「懐中電灯で俺を殴り殺すんじゃなかったのか」
女「今男殺したら一人ぼっちになっちゃうよ!」
男「怖くないんじゃなかったのか」
女「ちょ、ちょっと不安なだけだよ………」
男「あ、なんか今人影が見えた気がした」
女「えっ!?どどどどどどどこ!?!?」
男「落ち着けよ」
36 1 2010/12/27(月) 17:28:45.12 ID:VvMFstjr0
女「…………男、あのさ、ちょっと、お願いがあるの……」
男「何?」
女「……手、つないでもいい?」
男「……やっぱり怖いのか」
女「ち、ちがうよ!………男のこと逃がさないためだよ」
男「今日は殺さないんじゃなかったのか?」
女「そ、それは………」
男「さっさと手つなごうぜ」
女「!!」
男「………あ、それと、さっき人影が見えたって言ったけど、あれ本当だから」
女「さっさとかえろうよこんなところ!」
男「ああ、そうだな……手つないでかえろうぜ……」
41 1 2010/12/27(月) 18:39:37.72 ID:VvMFstjr0
女「男、今日はバレンタインだね」
男「そうだな」
女「男にチョコレートあげる」
男「もらいたい………しかしもらう勇気がない」
女「毒は入ってないよ」
男「どうしても信じきれない。ていうか、毒入ってないのもそれはそれで殺し屋としてどうかと思うぞ」
女「本命チョコに毒入れるほどバカじゃないよ」
男「えっ?」
女「あっ、い、今のは男に毒入りチョコ食べさせるための嘘だから!早く食べてよ!」
男「食べるわけないだろ」
女「毒なんて入ってないよ!」
男「言ってることが矛盾してるぞ」
44 1 2010/12/27(月) 19:04:07.62 ID:VvMFstjr0
女「あっ、そういえば依頼者がなんで男のこと殺したいのか思い出したよ」
男「今すぐ教えろ」
女「なんかね、依頼者はSなんだけど自分で人をいためつける勇気がないから私が男を殺してるところが見たいらしいよ?」
男「俺ってもしかしてすごくくだらない事件に巻き込まれてるのか……?」
先生「なんの話か知らないけど、何かをすぐにくだらないことだときめつけるのは良くないわ」
女「先生こんにちは」
先生「あなたも、依頼を受けたのならちゃんとこなしなさいよ?何の依頼か知らないけど」
女「わかりました。男、あそこに地雷仕掛けといたから踏んで来て」
男「嫌だ」
女「えー」
79 1 2010/12/28(火) 00:06:18.07 ID:NwOqAZd8O
先生「皆さん今度の文化祭で何をしたいか行って下さい」
女「演劇!シンデレラ!」
男「女おとぎ話大好きだな」
女「私は自称世界で一番美しい女の役ね!」
男「だからそれは別のおとぎ話だ」
女「えっ?じゃあ声がなくなった魔女が男に毒リンゴを食べさせるシーンは…………」
男「いろいろまざりすぎだろ」
女「えっ?じゃあ、角砂糖を献上せよってセリフは…………」
男「そんなセリフはきいたこともない」
先生「お化け屋敷にします」
85 1 2010/12/28(火) 01:09:58.56 ID:NwOqAZd8O
女「先生!なんでお化け屋敷なんですか!」
先生「お化け屋敷が好きだから」
女「私はシンデレラの方が好きです!ていうか、私の配役『幽霊っぽいゾンビ』ってなんですか!」
先生「まあまあ落ち着いて女さん。このお化け屋敷の舞台設定はシンデレラ城の廃墟よ」
女「わーい!」
男「それで良いのか」
86 1 2010/12/28(火) 01:35:05.64 ID:NwOqAZd8O
女「男の配役は何?」
男「えーと、『ぬりかべ』」
女「面白そうだね」
男「ずっと立ってるだけだからセリフもないしヒマだよ。女はなんかセリフあるのか?」
女「アドリブで適当に言えば良いらしいよ」
男「なんか考えたのか?」
女「うーらめしーやー…………この先にいるぬりかべを殺した者には褒美をやろう……………」
男「女のせいでぬりかべあんまりヒマじゃなくなるかもな」
87 1 2010/12/28(火) 02:00:06.09 ID:NwOqAZd8O
女「望遠鏡担いでくるの忘れちゃった」
男「俺も忘れたからお互い様だな」
女「どっちにしても割と曇ってからあんまり星見えないよ」
男「夜の踏切はなかなか怖いな。ここってこの前行った廃墟の近くだし」
女「なんかする事ないね…………」
男「…………………」
88 1 2010/12/28(火) 02:02:10.69 ID:NwOqAZd8O
男「……………あっ、人影」
女「!?どどどどどどこ!?!?!?」
先生「落ち着いて。私よ」
女「先生!?」
90 1 2010/12/28(火) 02:24:12.17 ID:NwOqAZd8O
先生「望遠鏡を担いで来たのは私だけ?」
女「なんで先生も来てるんですか?」
先生「あなた達を見るのが楽しいからよ」
男「今日は出来れば星を見てください」
先生「そうね。女さんも男くんばっかり見てないで星を見なさいって」
女「べ、別に男なんて見てないです!わ、わー、ほ、星綺麗だなー……って、そういえば曇ってるから星あんまり見えないのか……」
先生「雨が降らなかっただけましだったわね」
女「やることないね。男を殺す道具もないし…………」
先生「…………道具もないし殺す気もないでしょ?」
女「!?」
男「…………………あっ、ちょっと星見えた」
91 1 2010/12/28(火) 02:39:40.23 ID:NwOqAZd8O
女「せ、先生何言ってるんですか?」
先生「あら?私の言ってること、間違ってる?あなた全然彼のこと殺せないじゃない?」
女「…………もしかして依頼者さんって…………」
先生「あなたに彼を殺す気があるならさすがにここまで失敗しないんじゃない?殺す気が無いから成功しないのよ」
女「そ、それは…………」
男「…………割と晴れてきたな」
93 1 2010/12/28(火) 02:54:09.58 ID:NwOqAZd8O
先生「男くんのこと、好きなんでしょ?」
女「!?そ、そんなわけないですよ!お、男なんて別に全然好きじゃないし別に全然興味もないし別に全然殺す気もないし……………」
先生「殺す気ないのね?」
女「あっ、そ、それは、その…………」
先生「好きなんでしょ?」
女「…………………」
男「…………………あっ、流れ星」
95 1 2010/12/28(火) 03:36:54.30 ID:NwOqAZd8O
女「……あのさ男」
男「何?」
女「私ね、前から、男に言えなかったことがあってさ……」
男「………奇遇だな。俺も女に言えてないことがある」
女「……私ね、男のこと、実は………そんなに殺す気が無くてね……それで……」
男「俺は全く女に殺される気はなかったぞ。女とずっと一緒にいたかったし」
女「………えっ……男…今、なんて言ったの?」
男「………女のことが大好きだって言ったんだよ」
女「……す……好き?……私のことが……?」
96 1 2010/12/28(火) 03:49:22.00 ID:NwOqAZd8O
男「女より好きな奴はいないって断言出来るよ」
女「………え、えっと、わ、私も男のことが…………」
男「あっ、雨降ってきた」
先生「望遠鏡が濡れてしまう。早く帰らないとね」
女「…………あっ、あの、だから、私も、男のことが…………」
先生「あっ、女さん。ひとつ言い忘れててた」
女「……?」
先生「女さんに男を殺す気はないみたいだけど、殺しは継続してもらうからね」
女「!!」
98 1 2010/12/28(火) 04:05:23.17 ID:NwOqAZd8O
女「ど、どうしてですか!」
先生「前にも言ったでしょ?あなた達を見てると面白いからよ」
女「そ、そんな………先生ドS!!!」
先生「そう?自分じゃあMだと思ってたんだけど。まあドSなのかもね」
男「………相変わらず人の意見にすぐ納得しますね」
先生「でも、悪いことじゃないんでしょ?」
男「ええ、良いですよ。とても」
女「全然良くないよ!どうしてまだ殺し継続しなきゃなんないの!」
先生「大丈夫よ。女さん、殺し屋の素質0だから」
女「そ、そっか!」
男「それで良いのか」
99 1 2010/12/28(火) 04:24:26.22 ID:NwOqAZd8O
先生「君達が傘を持ってきてないだろうと思って傘を2本持って来たんだけど、冷静に考えたら3本必要ね。どうしようかしら?」
男「…………相合い傘しかないですね」
先生「じゃあ君達2人で相合い傘しなよ」
男「………幽霊っぽいゾンビとぬりかべの相合い傘ですか」
先生「シンデレラと王子様でしょ?」
男「…………そうですか」
102 1 2010/12/28(火) 04:42:19.78 ID:NwOqAZd8O
女「あっ、傘に雷落ちてきたら男死ぬね!」
男「一緒に女も死んじまうぞ」
女「あっ、そっか」
男「本当に殺し屋の素質0だな」
女「殺し方はまだまだあるんだからね!油断して死んじゃだめだよ?」
男「女が生きてる限りは死ねないから大丈夫だ」
女「本当に?」
男「ああ」
女「じゃあ明日一緒にホームセンターにナイフ買いに行こうよ!」
男「遠慮しとく」
END
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